■Recommended Wine P77~83■
ジャン・マルク・ドレイヤー
■Natural Wine P100~102■
ボワ・ルージュ2015/モス
モルゴン・V・V2016/ケヴィン・デ・コンブ
モルゴン・コート・デュ・ピィ2016/ジャン・フォワヤール
ご紹介者様:湘南ワインセラー様
■Extra Edition P107、112■
ミュスカデ・ガイア2017/ベル・ヴュー
ご紹介者様:亀屋商店様
サン・ロマン・スウ・ロシュ2017/シャソルネ
ご紹介者様:un deux trois様
2020年のボジョレー・ヌーヴォー情報をお届けいたします
2019年のボジョレー・ヌーヴォー情報をお届けいたします
サンジョセフのモーヴの丘に佇む、ファビアン・ベルジュロン!
畑に置かれた杭に腰掛けている、ただそれだけですが、
まるで何かを悟ったように、まるで何かを伝えようとしているかのように、一種独特の空気感が漂っています。
ファビアンが見つめる先には、何があるのでしょうか?変わり行くブドウ畑の未来を案じ、それを憂いているかのようにも見えます。いや、ローヌ渓谷を一望するこのモーヴの丘の上で、プテウス・ヴィデレのラベルのように、「なるようになるさ」と呟いているのかもしれません。
ファビアンは2000年に畑作業専門の人材派遣会社「ラ・ターシュ」を立ち上げました。
ラ・ターシュはローヌ渓谷の崖のような急斜面に立ち向かう、屈強な男たちの集団により構成され、主に剪定や草むしり、芽掻き、畑散布、収穫など、トラクターが⼊られない急勾配の畑での⼿作業を請け負っています。(主なクライアントはジャン・ルイ・シャーヴ、ミッシェル・シャプティエ、ギガル、ポール・ジャブレなどの北ローヌの錚々たる顔ぶれです!)
その後2002年にカーヴ設立、2003年に1.2ha、2006年にはサンジョセフの一等地であるモーヴにあるギアミ1.5haの畑を手に入れ、ワイン造り部門を本格始動させていきました。弊社はその後間もない2007年ヴィンテージから取引を行っています。
そして2017年、ラ・ターシュは解体され、ファビアンは自身のワイン造りに集中するべく、ギアミ1.5haとともにラ・ターシュを後にし、ラ・ターシュ自体は100%人材派遣業専門となりました。ファビアンは現在はブドウを売って生計を立てていますが、2020年にはドメーヌを立ち上げ、ヴィニョロンとして再出発する予定です。ここからが彼の理想を追求したワイン造りの本番な訳ですが、なんだかとんでもないワインが出来る気がして、楽しみでなりません!
さて今回2年9ヶ月ぶりのリリースです。
ラ・ターシュでのワイン造りはこの2015年が最後とあって、特別大事に温めていました。
しかもブドウの成熟とバランスに恵まれたグレートヴィンテージ!なお更じっくり時間を掛けて、コンディションを整えてのリリースですから、味わいにグッとまとまりがあります。
◎プテウス・ヴィデレ2015
初リリースから毎年醗酵が途中で止まり・・・まさしくワイン名の「プテウス・ヴィデレ(なるようになるさ)」です。が、2015年はより慎重かつ入念に延べ3年半の熟成を経て、ペティアン瓶&王冠ですが、もう微塵も動かない(はず)です。
もはや努力と情熱のプテウス・ヴィデレ(なるようになるさ)ですが、甘酸っぱくミネラリーで少しシュワっとする、とってもたまらない仕上がりです♪もう1回造る事は恐らく不可能なレベルですが、危うくても時間を掛ければ辿り着ける境地があり、そこには心を引き込まれる世界があることを改めて感じさせてくれます。
◎サンジョセフ・ギアミ2015
サンジョセフのAOCが拡大される以前から、評価の高い銘醸コミューン、モーヴの区画内に「ギアミ」の畑はあります。2015年は、濃厚ながらしなやかな果実と鉱物的な骨格、細かいタンニンの収斂が長熟を予感させてくれます!まさに ラ・ターシュの 有終の美を飾るに相応しい端正でスケール感のある味わいに仕上がっています!
どちらのワインも時間を掛けていただけると、なお宜しいかと思います。
ラ・ターシュの最後のワインにどうぞご期待ください!
ケヴィン・デコンブのマルシャン村のブドウ畑です!
ケヴィンのドメーヌから南西に約5キロ。
クリュ・ボジョレーから離れ、小高く入り組んだ丘の急な斜面にケヴィンのマルシャン村の畑はあります。
写真は7月中旬撮影で、地面の所々に褐色の葉が見受けられますが、これは猛暑により焼け落ちた葉ではなく、キャノピーマネージメント(摘葉)によるものです。
歴史的な猛暑となったこの夏であっても、マルシャン村の畑は標高が高いため直射日光の当たる場所でも気温が40℃を超えることはなかったそうです。今年のような猛暑の場合、生産者、地域によっては日差しでブドウが焼けるのを防ぐために、あえて意図的に葉を残すこともありますが、マルシャン村のブドウはむしろ日光を必要としているためヴェレゾンに向けて今年も例年通り摘葉を行っています。
また猛暑期間は夜も気温が下がらず熱帯夜となったようで、それが成長促進に繋がったようです。
春は涼しく遅霜もあり、一転夏は記録的な猛暑となった、まるでジェットコースターのような目まぐるしい天候も落ち着き、またまとまった雨により水不足も解消され、現在は収穫に向けて穏やかに着実に成熟を続けています。8月後半の天気は気温30℃前後、若干の雨予報となっており、3生産者ともベスト・コンディションでの収穫に手応えを感じているようです。
今のところカリームは9月3日前後、ジャンは9月10日前後、そして標高の高いマルシャン村のケヴィンの収穫は9月15日前後の予定となっていますが、ヴェレゾンから起算すると若干遅くなる可能性があります。
2019年ヴィンテージは猛暑が最大のトピックスとなっており、例年ではボジョレー・ヌーヴォーをあまり取り上げないフランスメディアでも「2003年の再来」として報じているようです。
しかしながら実際は2003年のような断続的な猛暑は無く、熟度が特徴の年とは明らかに性質が異なります。
気温の寒暖差、降雨の絶妙なタイミングにより、ブドウはバランスを保ちながら生き生きと成長を続け、
最終的には凝縮感と緻密な酸を併せ持った2010年のようなヴィンテージになると予測しています。
彼らにとっての「グレート・ヴィンテージ」とはワインのディテールの充実や緻密さであり、ポテンシャルとのバランスであり、その点では2003年を上回り、また近年でも随一のヌーヴォーが期待できそうです!
今年も収穫まであと少し。
最高の結果を祈りながら待ちたいと思います☆
【速報をぜひご覧ください】
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08
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