ついに、ついにノエラが初来日いたします!
ヴァンクゥールの面々がノエラと出会ったのは2004年。
彼女は30歳を機にワイン造りの世界に飛び込み、ミュスカデのワイン学校で醸造と栽培を学びつつ、アンジュのモスで2年間の研修を経て、フィリップ・パカレで収穫、マルク・ぺノで醸造と剪定の研修を終えた後、ボワルカの醸造栽培責任者に就任しました。
その当時ボワルカの研修生だった弊社の村木とノエラとは、一時代を過ごした盟友関係。取引関係となった今でも、お互いの心は共に過ごしたボワルカの畑で通じ合っているようです。(村木は昔も今も上下関係だと言っていますが笑)
ノエラが起業して10周年。
経営者としてヴィニョロンのキャリアを積み、大きく飛躍しながらも、
彼女のポリシーは何ひとつ変わってないようです。
彼女は独自の感覚をとっても大事にしている。
彼女はチャーミング。
彼女は派手そうに見えて、とても純朴。
彼女は鋭くてしなやか。時に大胆で繊細。
彼女はいい加減なことが嫌いなタイプ。
彼女は面倒見がいい。
彼女はシンプルで美しいものを好む。
彼女は自分とワインを信じ、愛している。
そう、ノエラはとても素敵な人なんです♪
さて、2017年ヴィンテージから新カーヴでの仕込みをスタートし、ノエラのNEXTステージが実に気になるところではありますが、まず今回リリースのワインで、ノエラの10年の結実を存分に感じていただけたらと思います!
初リリースのタンゴ・アトランティコ2015!
ストイックになりがちなコーとカベルネも、ノエラの手に掛かれば、美しく人懐っこささえ感じてしまうから不思議です。
ガメイのブディヌリ2016はチャーミングながら気品があり、
コー・タ・コー2015はとても香り華やかでしなやかなテクスチャです。
白はどれもノエラ・イズムが全開!!
最後となるテール・ブランシュ2015は、香りやアタックよりも飲むごとに増してゆく存在感に、2015年のシャルドネの出来栄えの良さを実感。
ソーヴィニヨン・ブランのピショーはまとまりのある2016年とメリハリのある2015年、飲み心地のスムーズさに驚きます。
シェ・シャルルはピショーより一回り体幹が太くなり、また果実感も白系~レモンイエローから、黄色~オレンジにグッとシフトアップしています。ヴィンテージの傾向はピショーと同じく2016年はエレガント、2015年はよりエネルギッシュ!
そしてノエラのトップ・キュヴェのL.B.L2015年は、今彼女が理想とするワイン!
2015年の優れたヴィンテージとヴィエイユ・ヴィーニュの圧倒的なポテンシャルを秘めています。樽熟17ヶ月を経て、心地よい緊張感を持ちながらも、決してかたく閉じた印象はありません。
いずれのソーヴィニヨンも上質で純真。
果実感の濃淡はあれど、ユーカリ、レモングラス、ベルガモット、ハーブティのアロマを基調に、ノエラ流の清々しくやわらかい酸アプローチは変わらず、体が欲するがまま飲み続けていたくなるようなワインです。
決断の連続により生み出されるエレガンスワインは、ノエラのパーソナリティが散りばめられた、いわば彼女そのもの。そして彼女の円熟と共に、ワインはよりくっきりと彼女のプロフィールを映し出していくことでしょう。
今後もぜひご期待ください!
写真は3月上旬に初リリースとなるドメーヌ・ポンコツ「まどぎわ」のラベルです。
今回初リリースとなる『まどぎわ』は、勝沼町小佐手地区のデラウェアと甲州をメインに、甲府市善光寺のデラウェアも使用した白のスティルワインです。
松岡氏は2017年、新たにデラウェアと甲州の畑を取得しましたが、『ジャロピー』は今後ヴィニフェラの比率を上げていく計画のため、ジャロピーとして仕込むのではなく、基本に立ち返るつもりで白のスティルワインを造ろうと決意し、この『まどぎわ』が誕生することになりました。
『まどぎわ』という興味を引く名前には、
「ドメーヌ・ポンコツは主流を追うのではなく、隙間に収まるような存在で良い。
窓際にいて、主流を眺めているだけで良い。」という思いが込められています。
松岡氏曰くこの『まどぎわ』は、「3年越しのご挨拶」とのこと。
確かに『まどぎわ』の中には「緩い酒質, ワインを汚しすぎない, 独自性」というドメーヌ・ポンコツらしさといったものが、落ち着いた酒質の中にも感じることができます。
巨峰のペティアンと、デラウェアの醸しという、ある意味そのジャンル自体が個性的な2種のワインでのスタートとなったドメーヌ・ポンコツにとって、他者と比較され易い白のスティルワインというジャンルで「らしさ」を表現できたことが、「3年越しのご挨拶」という言葉につながったのかなと感じます。
『まどぎわ』は、何か特別な香りがするわけでも、大げさななにかがあるわけでもありませんが、まっとうな、でも自然体で無理のないところが魅力的です。
松岡氏の「ドメーヌ・ポンコツらしさ」の表現を、是非お楽しみください。
写真は、BOW!白でメインの畑の西山です。
季節は冬。当たり前ですが葉は一枚もありません。
剪定を待つ冬の畑も、これはこれで美しいですね!
そしていよいよ2017年のリリースが間近となりました!
2017年の山梨は、春から7月にかけては極めて順調に推移しました。
5月6月の雨量はなんと平年比の半分前後。そんな流れに期待をしていたら、
大事なデラウェアの成熟期の8月に雨が降り、約10年ぶりにデラウェ アの実割れが問題となり、収穫では選果を必要とする畑もありました。
赤品種に関しては、その後の天候の回復が9月にかけて続いたため、健全でそこそこの熟度の確保に成功。10月は数度の台風上陸があり、すでに収穫を終えていた山梨は問題ありませんでしたが、洗馬は影響を受けました。
このように2017年は8月の雨が目立ちましたが、ブドウの熟度としては中程度のものを得ることができています。BOW!白については、2016年ような凝縮感はありませんが、酸の残った伸びやかで優しい味わいに仕上がっています。
そんな2017年のワインが、オヤマダ、ポンコツそれぞれからリリース!
ドメーヌ・オヤマダ/2月中旬リリース予定
– BOW!(白)2017 デラウェア主体
– BOW!(赤)2017 カベルネフラン、MBA主体
ドメーヌ・ポンコツ/3月上旬リリース予定
– jalopy2017(醸し) デラウェア主体醸し
– おやすみなさい2017(ロゼ泡) 巨峰、ピオーネ主体
– まどぎわ2017(白) デラウェア、甲州
中でもドメーヌ・ポンコツの「まどぎわ」は、今回初リリースとなります。
松岡氏が基本に立ち返るつもりで仕込んだこのワインは、シンプルな中に
ドメーヌ・ポンコツらしさが詰まった素晴らしい仕上がり!
名前の由来やワインの詳細は、左枠の「ドメーヌ・ポンコツ」ページより、
ぜひご覧下さいませ♪
(P51)フォール・マネルが掲載されております
Clos du Tue-Boeufのカーヴでの一枚。
みんなが手にしているのは、フランスの新春恒例「ガレット・デ・ロワ」で、この少し前に丁度ゲームが行われたところです♪
(今年も村木はすべりません笑)
現在のテュ・ブッフは、ティエリとジャン・マリーを筆頭に、10年以上もティエリの右腕として働いているノエル(写真右のニット帽)をはじめ、総勢6名+研修生で構成されています。ちなみに左のニット帽の若者はノエルの息子さんで、現在学校に通いながらテュ・ブッフで研修をしています。(ノエルの隣はたまたま居合わせた水道屋さんで、この方の名前もノエル。恐らく12月生まれでしょうね)
さて、どこかやんちゃな印象の強いティエリも、先日の誕生日で52歳を迎え、ずいぶんベテランの風格が感じられるようになりました。(笑ったときにできる目じりのシワも目立つようになったかな) でも冴え渡るブラックジョークや遊び心は相変わらず健在で、魅力は衰えません(笑)
我々が知り合った頃から、常に時代の半歩先を行くような活動を続けて来たティエリ。ヴァンナチュールへの挑戦、1999年に始まったネゴス事業は、地元ナチュールワインにおけるネゴス産業モデルとなり、若手生産者とブドウ栽培者の連携の礎を築き、2000年初頭から始まった他国のワイン生産者との異文化交流は、その後のフランス国内における異国ワインの流通へと繋がり(数年前から日本酒や日本ワインも取り扱い有り)、2013年に始まったアンフォラワイン造り、ボノームをはじめとする地元の若手育成への貢献など、彼のワインに対する純粋な気持ちから始まった挑戦は、地元のみならず、フランス全土に影響を与え、確かな道になり、今では多くの世界中のヴィニョロン、クライアント、ワイン関係者が、彼に熱いまなざしを送っています。
それもこれもシンプルに自分のワイン造りの可能性を求め、そして高めること、また地元ワイン産業の発展を願って、本人としては極当たり前の努力を重ねてきたというスタンスなのだと思います。しかし彼のワインが魅力的でなければ、誰かの心を動かすことなどできないわけで、彼にその才があったのは確かなこと。ワインを飲む度に幾度となく魅了され、ティエリだからできたことの訳を、噛み締めてきました。これからも彼が辿る道、産み出すワインに多くの人の心が動き、また新たな道が生まれることを信じてやみません。
今回リリースのクヴェヴリは、本人もまだ過程にあるとコメントしていますが、随所に秘めるティエリのニュアンスをぜひ楽しみに探してみてください。そして彼がひとつの完成形の答えを導き出すまで、どうぞ気長にお付き合いください!