2020年2月に来日するドメーヌ・モスのシルヴェストル(左・次男)、アニエス(中央・母)、ジョゼフ(右・長男)のスリーショットです♪当主ルネはフランスでお留守番ですが、今回の来日では2014年からワイン造りを引き継いだ、2人の息子による現在、そして未来のドメーヌ・モスの魅力にフォーカスしていきます。
ドメーヌ・モスの軌跡
◎ルネ(アニエス)
トゥール市内でバーを兼ねたワインショップ を経営時取引先のワイン生産者に感化され、1993年にショップを閉めてヴィニョロン転⾝を決意!
1994年:アンボ ワーズの栽培醸造学校に通いワイン造りの基礎を学ぶ
※当時教壇に立っていたクリスチャン・ショサールとの交流がはじまる
1995年:学校を卒業し、ポワティエから 30 km北東にあるボセイ・シュール・クレーズ村にあるワイナリーに勤務
1996年:初めて ワインを仕込む
1997年:ブルゴーニュ研修
※フランソワ・ミクルスキ、ドミニク・ドゥラン、フレデリック・コサール等から精⼒的にワインを学ぶ
1999年:ジョー・ピトンが奨めてくれたサン・ランベール・デュ・ラティ村にあるドメーヌを引き取り、
妻のアニエスと2⼈でドメーヌ・モスを設立
2011年:縁が巡り巡ってヴァンクゥール取引開始
◇ルネのワイン造りのコンセプト
・きれいな完熟ブドウの収穫にこだわる(故にポテンシャルが高く、残糖が残りやすい)
・早飲みではなく熟成とともに真価が発揮されるワイン造り
・異なるシュナンブランのテロワールを極限まで引き出す
ルネとの最初の出会いは2003年に行われたピュズラ主催のプライベート試飲会でのこと。
当時からひときわ貫禄があり、チョイ悪・強面の印象で、話し掛けるがやっとな感じでした(笑)ただそれから会うたびに会話を交わすようになっていく中で、彼は決して曲者ではなく、チャーミングで暖かく、繊細な面を持った人柄であることが分かり、ワインは元より彼の人間性に惹かれ、次第にモスのワールドにのめり込んでいきました。出会いから取引に至るまで、今思えば必然的な流れだったように感じています。
ワインも彼らの人柄と同様に、一見すると鋭く力強い印象ですが、懐が深くじわじわ染み入るような味わいがあり、飲むごとに心地よく包まれていくような感覚があります。
◎長男ジョゼフ
1989年生まれ 30歳
2010年:パリのレストランDeux amisの立ち上げを手伝う。同時にモスの手伝いを開始
2014年:チリのワイナリーで研修後、モスの従業員となる
2018年:ドメーヌ・モスを引き続く
※2010年~2014年まで毎年ブルーノ・デュシェンで収穫を手伝う
◎次男シルヴェストル
1991年生まれ 28歳
2009年:高校卒業後にモスの手伝いを開始
2010年:ボーヌの職業高校で醸造栽培を学びながら、2年間シャソルネイで研修
2013年:イギリスのレストランで働いた後、モスの手伝いを再開
2015年:パリのシャトーブリアンで働いた後、モスの従業員となる
2018年:ドメーヌ・モスを引き続く
◇ジョゼフ&シルヴェストルのワイン造りのコンセプト
・ブドウの味わいで収穫日を判断(総じてルネよりも早い)
・ポテンシャルよりもエレガントで辛口な仕上がり
・早くから楽しめるが超熟にも耐えうるワイン
力強くエネルギッシュなワインを造るルネと、ピュアでしなやかなワインを造る息子たち。
現時点では早くから楽しめる気軽なワインになった印象ですが、
今後新カーヴ移転と同時にドメーヌはテロワールを引き出し、従来のピュアな仕上がりを目指しつつも熟成期間を長くすることでダイナミズムを備えたスタイルへとシフトし、一方ネゴスは品種の特徴を活かした造りを行っていくようです。
センスと感度抜群の2人が描くモスの未来が楽しみでなりません♪
なおワインは2月の来日にあわせ9種類リリース(初リリース2種含む)予定となっております。
■Natural Wine P97~98■
ボージョレ・ヴィラージュ・カーヴェ2017/カリーム・ヴィオネ
G2017/シャソルネ・デュ・シュッド
ボージョレ・ヴィラージュ2018/アレックス・フォワヤール
ご紹介者様:Cave de Bambou様
■Extra Edition P104■
ブルイイ2017/アレックス・フォワヤール
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ2017/ディディエ・モンショヴェ
ご紹介者様:亀屋商店様
■シャンパン P246■
グラン・ド・ブラン・ブリュット・キュヴェ・アレクサンドリーヌ2010/クリストフ・ルフェーヴル
ご紹介者:坂戸屋様
11月10日に行われたド派手なパーティはヴァンサンを愛する人々で大賑わい!
昨年8月に完成したノー・コントロール新カーヴのこけら落としパーティが行われました♪
写真はヴァンサンが得意とするパンクをバンドメンバーと熱唱している様子です。
ラモーンズや、フランスのパンクを10曲ほど、感情をむき出しにシャウト!
とてもワインの生産者には見えません(笑)
そして会場には彼と親交のある生産者が勢ぞろい!
弊社取引先のボエムのパトリック、ガングランジェ、ドレイヤーをはじめ、ブルーノ・シュレール、パトリック・メイエーのアルザス時代の研修先の巨匠、ヴァンサン・トリコ、ラルブル・ブランなどの地元組、フィリップ・ジャンボン、ババス、ミロワールなど、ヴァンナチュールのドリーム・チーム的メンバーがワインを持ち寄って集結!実に30人以上もの生産者がお祝いに駆けつけたそうで、参加した村木曰く、ヴァンサンの交友関係の広さ、そして人望の厚さが伺えるパーティだったようです。
生産者はワインサロンさながらにスタンドを設け、ビジターをおもてなし。
まるで毎年2月にロワールで開催される「アノニム」のような熱気とライヴのグルーヴ感にボルテージは上がる一方で、宴は明け方まで続いたそうです。
新カーヴの場所はミネラルウォーターで有名なボルヴィックににあり、建物はオーヴェルニュ地方のシンボルである休火山「ピュイ・ド・ドーム」をモチーフにデザインされています。環境との調和を意識し た木造建築で、屋根の部分の黒い色は玄武岩、土台のベージュ色は花崗岩とテロワールを表現し ています。内部は大きく3部屋構造で、最も広い醸造件ストック部屋、熟成部屋、そして試飲部屋に分けられ機能的に設計されており、ヴァンサン曰く空調設備はないものの、夏と冬の外気の影響が少なく、ワインの醗酵と熟成の温度が格段に安定し、ワインの出来上がりに今まで以上の手応えを感じているそうです。
今回新カーヴで仕上げられたワイン2種類が初お目見え♪
ボジョレー産とオーヴェルニュ産の異なる産地の2つの「ガメイ・ド・ボジョレー」がリリースです!
※ノー・コントロールは、ボジョレー産とオーヴェルニュ産の「ガメイ・ド・ボジョレー」、そしてオーヴェルニュ産の「ガメイ・ド・オーヴェルニュ」があります
◎セー・ベ・ジェー・ベ 2017(50%)-2018(50%) 1L /ボジョレー産のガメイ・ド・ボジョレー
今回初リリースの1L ワイン!
ブドウはネゴスだが、畑はヴァンサンが所有。
2017 年にヴァンサンがボジョレー南の Theizé(テゼ)にガメイの畑 2ha を取得し、その 畑の管理をボジョレーの新鋭 ラファエル・ ベイサングに任せ、ブドウの一部をネゴスとして買い入れています。
当初プリムール的にリリ ー ス する予定でしたが、なかなか発酵が終わらず、翌年の2018 年をアッサンブラージュしても終わらず、最終的にマセラシオンを終えた 2018 年ラ・クゥレのシラーのマールに 1 日漬け込み、約 1 年半かけてやっと発酵を終わらせることができました。そんな苦労を微塵も感じさせない、ピュアで艶やかな果実感があり、心をくすぐられる味わいです♪
ワイン名は「 C ‘est Bon le Gamay du Beaujolais(ボジョレーのガメイは美味しい!)」の単語の頭文字を略したCBGB と、ニューヨークにあったパンクの聖地であるライブハウス「 CBGB」を掛けています!
◎マグマ・ロック2018 /オーヴェルニュ産のガメイ・ド・ボジョレー
2018年は収量、ブドウの品質共に恵まれた、まれに見る当たり年!
ヴァンサン曰く「この収量を手狭な旧カーヴで仕込んでいたらワインの置き場がなく、外で醸造しなければならなかった。豊作を新カーヴで迎えられたことは本当にミラクルで神様がくれたご褒美!」と語っています。
全てのブドウが均一に完熟した年で、一体感とポテンシャルがあり、現時点の若い段階でも粗さがなく、とても滑らか♪この2018年の味わいが彼の目指すマグマ・ロックのほぼ完成形とのことです!
ユーモアと誠実が混ざり合い、プラスのエネルギーに溢れたノー・コントロールのワインは、
ヴァンサンの人柄そのままです。
カーヴが変わり、今後のワインの品質にますます期待が膨らみます♪
ノー・コントロールのワイン、ぜひあらためてご注目ください~!
梅雨時期の長雨と激しい台風に見舞われた2019年ヴィンテージも、
10月26日の洗馬赤の収穫を持って締めくくりとなりました。
雨による病気や実割れなどの直接的な被害はさほどなく、
ブドウは総じてきれいで、例年よりやや少し若い状態での収穫となったようです。
洗馬の畑には様々な品種が植えられており、ブドウの成熟スピードや、ポテンシャルに差があったとしても、
結果的にそれらがワインに多様性や深みを与え、また時間を掛けて渾然一体となっていきます。
2019年は例年より少し軽めでチャーミングなワインが出来上がりそうですが、
洗馬の畑が持つキャラクター、品格は今年も変わらずに反映されて行くことでしょう。
どのようなヴィンテージだったとしても、オヤマダの洗馬は洗馬なのですから。
そして洗馬のワイン名が「Ça va?」に変わります・・! ※写真参照
飽きたわけでも、奇をてらったわけでもありません。
2018年 10月に施行された原産地表示基準により、ラベルに 地名を明記する場合は当地を含む隣接した市町村内で醸造することが義務付けられることになりました。これによりドメーヌ・オヤマダの洗馬( 長野・塩尻)は山梨で醸造されるため、ワイン名として「洗馬」の使用ができなくなり、今回のリリースの白2018から、洗馬をフランス語の「 Ça va? (元気)」と掛けて 命名することとなりました 。
※今回リリースの赤は2017年ヴィンテージとなり、新基準施行前に瓶詰めされているため、洗馬のままとなります
畑の場所、ワインのコンセプト はこれまでとまったく何も変わりません。
この気さくな名前に、しばらくは少し違和感があるかと思いますが(笑)、
お飲みいただければいつもの「洗馬」のまま であることを感じ取っていただけると思います。
その他、スパークリング祝2018、万力2018が12月リリース予定となります。
乞うご期待ください!