お待たせいたしました!
ドメーヌ・ド・シャソルネイ&ネゴシアン・フレデリックコサールの新ヴィンテージ「2018年」がリリースとなります!
まず最初にこちらの写真を見ていただけるとお分かりになるかと思いますが、
ついに!コサールの「クヴェヴリ」がリリースとなります!!
※メインラベルは通常と同じで、こちらはバックラベルになります
きっかけは2017年冬に訪れたジョージアで出会った、驚くべきピュアなワイン。
予てから地球環境への考慮と、更なるテロワールワイン追及のため、樽以外の可能性を模索していた彼にとって、樽にマスクされずニュートラルなエキスを持つジョージア・ワインとの出会いは衝撃だったようです。その場でクヴェヴリの作り手に9.5hL~14hLサイズ(ブルゴーニュサイズの樽 4樽~6樽分)のステンレスの蓋がついた甕を10基オーダーするくらいですから、その感動の度合いが伺えます。
そしてこのクヴェヴリのためにすっぽり地中に埋まる盛り土と石積みの壁をわざわざカーヴ内に施しています。(容易に取り出すことはできません)
今回リリースされる樽熟成とクヴェヴリ熟成について、樽もクヴェヴリも同一のブドウで仕込まれており、白はプレス、デブルバージュ後、赤はマセラシオン、プレス後に、それぞれの容器に移され発酵・熟成が行われています。ジョージアにインスパイアされつつも、目指すのはクリアでエネルギッシュなヴァン・ヴィヴァン(生きてるワイン)であり、コサール流は発酵槽ではなくあくまで熟成容器としてのアプローチです。
半年ほど熟成が経過した昨年春のこと。この時の試飲でコサールは「クヴェヴリ熟成はエキスは瑞々しく滋味に溢れ、どこまでも伸びやか。その後に樽のワインを飲むとリッチで芳醇ではあるが、やはり樽香がブドウのピュアな果実感を妨げているように感じてしまう」とコメントしていました。従来の樽熟成において、たとえ新樽を使っていてもローストの香りは浅く、圧倒的なブドウ感が前面にありましたが、クヴェヴリのアロマはどこか奥ゆかしく、でもブドウのポテンシャルは樽以上にストレートに感じられると言うのです。
あれから1年半以上、ボトリングから半年経過した現在も両者のイメージは大きく変わらず、抜栓後短時間で豊かに開いていく樽熟に比べ、クヴェヴリは開けたてよりも数日経過後にエキスが混然一体となり、じっくりピークを迎え長く維持していく印象があります。樽熟とクヴェヴリの同じキュヴェを飲み比べてみると、その違いは実に分かりやすく、元が同じブドウであることに驚かされます。また抜栓のタイミングや温度、グラス選びなど、それぞれのワインがもつ特徴に合わせて味わいの引き出し方を変えてみるのも興味深いです。
2018年ヴィンテージはコサールの変革の年。
「脱樽熟成」に向けて、クヴェヴリを導入すると同時に新樽熟成を完全にやめ、加えて17hLサイズ(ブルゴーニュサイズの樽 7.5樽分)の卵型コンクリート(シリスが含まれている)タンクを導入しています。密閉性が高く、卵型によるディナミザシオンの効果があり、発酵中はガスを抜き、発酵後は酸化防止のためガスを足しコントロールができる優れもので、スキンコンタクトシリーズで使用される特注のステンレスタンクと同じような構造となっています。
※2019年ヴィンテージは引き続き古樽を使用していますが、2020年ヴィンテージからはほぼクヴェヴリと卵型タンク100%熟成となります
【2018ヴィンテージの特徴について】
〇気候
春は雨が多かったが、6月から一転乾燥した天気が8月まで続いた。
〇収量
乾燥により収量減を予想していたが、2017 年の秋の終わりから 2018 年春まで降った雨の貯蓄が地中にストックされていたおかげもあり、最終的には予想をかなり上回る収量を確保できた。
〇味わい
ドメーヌ白
アタックにブドウの熟度、ボリュームが感じられるが、中盤以降はソリッドな印象。
ドメーヌ赤
やや甘やかで野性味を感じる果実感。ボリュームはあるがタンニンは割と穏やか。
ネゴス白
ボリュームがありながらスムーズな飲み心地。酸はやや低めだが、ストラクチャーがある。
ネゴス赤
果実感は鮮やかでスムーズ。品格があり緻密な構成だが、若いうちから楽しめる。
弊社がシャソルネイ&コサールの取り扱いを始めてから10年。
コサールが挑むクヴェヴリ&卵型タンクは、テロワールの真の表現を追求する彼の独創性と本質が凝縮された「コサール・ワイン」の最終形態と言えるかもしれません。
シャソルネイ&コサールの新たな歴史のはじまりです!
どうぞご期待ください!!
■日本の造り手100■
■ドメーヌ・オヤマダ 紹介 p43■
■ドメーヌ・ポンコツ 紹介 p70■
7/31撮影、ホジソンのファイヤの区画のひとつベルヴュ―にあるヴィエーユ・ヴィーニュのシュナンブランです。
ご覧くださいこの立派な実付きを!!
2020年はドメーヌはじまって以来の大豊作が期待できそうです♪
加えて0.25haに植えられた樹齢4年のシュナンも今年は無事に初収穫される予定で、
ファイアについては大幅に収量が増える見込みです!!
収穫は8月末開始予定で、シュナンの収穫としては異例の早さですが、暑さのピークは過ぎた模様で、向こう1週間の気温は30℃を超えることはなく、また程よい雨の予報となっています。これにより収穫期を多少コントロールできる可能性を持てることはプラスと言えるでしょう。
収量が増える分、熟度と酸度のバランスを見極めながらの収穫と仕込みの段取りは、例年とはまた違う苦労がありそうですが、今までとは異なるワインの多様性、新たな発見など、まだ見ぬホジソン・ワールドとの出会いがとても待ち遠しいです♪♪ (どこの生産者もコロナの影響で海外の収穫者確保が難しい状況のようですが、何とか乗り切って欲しいところです!)
さて今回5種類リリースです!
2016年、2017年は遅霜とミルデュー、2018年はミルデューが蔓延した年で、近年苦労続きですが、
その中でもテロワールとヴィンテージのはっきりした違いがあり、それぞれ個性が輝いています!
〇ファイア2018
シュナンブラン100%
樹齢:34年~104年
収量:15hl/ha
蜜っぽく、ふくよかなテクスチャ。
シストのテロワールに由来する、ミネラル感と塩気があり、フィニッシュはタイトな印象もあります。
〇レ・ゾシゴアン2017
シュナンブラン100%
樹齢:11年~38年
収量:40hl/ha
しとやかで研ぎ澄まされたエキス感。立ち上がりの静寂から見事な奥行を見せてくれます。
余韻まで鉱物感と旨味が長く続きます。
〇オ・ガラルノー2018
カベルネフラン100%
樹齢:24年~54年
収量:15hl/ha
熟した赤い果実。やや収斂したタンニン。シルキーで艶っぽさを感じる飲み心地。
カベルネ特有のスパイス感や土のニュアンスもきれいに表現されています。
〇ラ・グランド・ピエス2018
グロロー90%、ガメイ10%
樹齢:35年平均
収量:30hl/ha
明るいタッチ。リズミカルで瑞々しい飲み口。ピュアな果実感とスパイス感が魅力。
アルコール11.5%とは思えない充実感。
ヴィンテージの特徴としては、2018年はブドウのポテンシャルをダイレクトに感じるリッチな印象があり、2017年は端正でまとまりのある印象です。
そして今回ホジソン流の貴腐ワイン「エム・エフ・ドゥー ランシオ2016」が実に3年半以上の現地カーヴ熟成を経て遂にリリース!!ミラクルと努力によって生まれた、またとない1樽のみのスペシャルなワインです!!
ここがポイント!
・ファイアの区画「カール・デ・ノエル」の貴腐ブドウを通常のファイヤと分けて収穫・仕込み
→収穫は10月末、11月初めの2回
・22ヶ月間発酵が止まらず、真夏の炎天下の中に樽を2週間屋外に出しランシオ製法を実践
・樽をカーヴ内に戻し、更に5か月熟成
・カーヴ内瓶詰め後12ヶ月熟成+カーヴリリース後9ヵ月熟成
→2020年9月時点、TOTAL 48ヵ月熟成!
・残糖120g/L。SO2無添加、ノンフィルター
→カーヴ内での1年熟成で再発酵の安全確認をしてリリース!(抜かりなし!)
まずこんなにピュアでのど越しがスムーズな貴腐ワインがあるのだろうかと驚きます!
ランシオ仕立てでSO2無添加ですが、ほのかなシェリー香はあるものの酸化した感じがほとんどなく、1口、1杯でも記憶に残る印象深い味わいです。開けてからも半永久に飲み続けられるかとは思いますが、500ml入りでもお1人1本だと持て余してしまうかもしれません(笑)
極少量入荷となりますので、ぜひこのまたとない至福の貴腐ワインをお見逃しなく~!
さぁいよいよ今年も収穫期に突入です!(始まってるところもありますが)
今年は春の遅霜を回避できたので全体的に良さげです。
ただ実際は雨が降っているところとまったく降らないところ、そのクリマによって収量とスタイルに大きく差が出そうですが、夏が猛暑でも日中夜の寒暖差があるため、この温度差がブドウの品質を上げると期待されています。(ホジソン貴腐ワインもあるかもしれません~♪)
2020年のワインが出来上がるころには、笑顔で喜びを分かちあえますように!
すべての生産者が最高のフィナーレを迎えられますように!
写真はカリーム・ヴィオネのサン・テティエンヌ・デ・ズリエール村のブドウ畑です。
カリームは昨年ヌーヴォー向けにドメーヌがあるヴィリエ・モルゴン村から、10キロ南に位置する サン・テティエンヌ・デ・ズリエール村に、平均樹齢 40 年のブドウ畑 1ha を新たに手に入れました。当地は少し傾斜のある砂地土壌で、昨年のような猛暑の年でも果実感は滑らかでエレガントなワインに仕上がる特徴があります。
一方昨年のヌーヴォーにブレンドされたもう一つの畑のランシエは、同様にエレガントな個性を持ちながらも花崗岩に由来する骨格を備えています。
昨年はサン・テティエンヌ・デ・ズリエールが60%、ランシエが40%のブレンドとなりましたが、今年は収量が見込まれるため、カリームの当初のコンセプト通り、ヌーヴォーは生き生きとした果実感のあるサン・テティエンヌ・デ・ズリエールのブドウ100%で仕込み、また深みのあるランシエはボジョレー・ヴィラージュ キュヴェK.Vにブレンドされる予定となっています。
さてここまでのボジョレーはカリーム、ジャン、ケヴィン(フレッド)、3生産者ともに順調そのものです♪
今年の冬は近年の暖冬を上回る異常な暖かさで、冬らしい冷え込みが無いまま春を迎えることになりました。それによりブドウは勢いよく成長したため、例年以上に遅霜のリスクが心配されましたが、神がかり的に回避し、その後適度な雨もありブドウはかつてないほど早いスピードで成長を続けています。
また開花時期も早く短期間で順調に終わり、生産者によって差はありますが、早ければ8月中の収穫も十分考えられます。そして遅霜がなかったため、現時点で豊作が期待されています!
3生産者の収穫予測
〇カリーム・ヴィオネ
収穫予測:8月後半 ※開花から3ヶ月目安
開花:5月20日
〇ジャン・フォワヤール
収穫予測:9月前半 ※房数が多く熟すのに時間がかかると予測
開花:5月22日
〇ケヴィン・デコンブ(フレデリック・コサール)
収穫予測:8月後半~9月前半 ※標高差のあるレーニエ、マルシャンで異なる
開花:レーニエ 5月25日、マルシャン6月6日前後
【ヴィンテージ速報をぜひご覧ください】
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2020/07/7ed2e58416b2aa1161bb9228f5778d67.pdf
7月中旬現在、カリームの畑は目立った病気もなく、少しオイディウムがある程度のようです。日中は暑く、朝晩は涼しく寒暖差があり、まさにパーフェクトな天候が続いているようです!
収穫まであと1ヶ月余り。
降雨と雹に警戒しつつ、2020年のワインが希望に満ち溢れたヴィンテージであることを願っています!
ブドウ畑の明るいニュースは一筋の光となり、勇気を与えてくれます。
生まれ行くワインを愛でる喜びを、忘れられない感動を、今年もぜひ楽しみにお待ちください!
当日は梅雨らしい雨の中での作業となりました。
今年の入梅は例年より3日遅い6月11日頃となり、また梅雨明けは7/20前後と例年並みの予想となっていますが、極端に早まる可能性もあるそうです。
ここまでの山梨の天候は1月~3月中旬は例年より暖冬で、3月後半~4月にかけてはやや低め、5月~6月は例年並みの推移となり、雨量はやや多い年となっています。
またこのまま行けば収穫時期は例年並み、収量は昨年と同等か少し上回る予測となっています。
今回作業を行った大久保の畑にはプチマンサン、ムールヴェードル、少量ルーサンヌが谷沿いの南斜面に植えられています。プチマンサンとルーサンヌはデラウェア主体のBow!白の補助品種として日向のプチマンサン、シュナンと共にブレンドされています。
プチマンサンはニュートラルでありながら熟すと蜜感が強く、フランスのスッド・ウエストではパスリヤージュの甘口ワインも造られています。蜜のような果実感がありながら酸が落ちることはなく、前半のボリューム感から徐々にソリッドな印象へと変わって行きます。Bow!白には約20%プチマンサンがブレンドされていますが、瓶内で熟成して行くに連れてプチマンサンの存在感が増し、その個性がワインにメリハリ与えていると感じます。
暑さに耐え、雨にも割と強く、樹勢の強いプチマンサンは、現在小山田氏をはじめ多くの日本生産者が注目している品種のため、これから作付けが増えて行くのではないでしょうか。ちなみにBow!白に極わずかにブレンドされるルーサンヌはジュースの時点で紅茶のようなアロマがあり、小山田氏はこの品種に対しても関心を持っています。
いつもと変わらない葡萄畑の風景。
その生命エネルギーに触れるだけで心は安らぎ満たされていきます。
ワインを通じて行われる葡萄畑のエネルギーと人の循環。
そこから生まれる喜びのシンパシーに思いを馳せながら、今年のワインの完成を楽しみに待ちたいと思います。