写真は6月下旬の日向の様子です。
こちらの日向の畑は、まわりが林に囲まれているため動物や虫が多く、それらへの対策は必要ですが、見事に南東を向いた斜面で日中は日当たりが良く、夕方の日は当たりにくいという、立地的に優れた畑で、ブドウは熟しつつも酸を確保できます。
品種は、ムールヴェードル、シラー、タナ、シュナン、カベルネフラン、プチマンサンを主体に、サンジョヴェーゼ、フルミント、サヴァニャン、トゥルソー、バルベーラなども少しずつ植わっています。
まだ山梨での適性が判断されていない品種も多く植わっており、実験的な意味でも大きな役割が期待される畑です。
さて、関東甲信地方では6/29に梅雨明けが発表されました。これは2017年が7/19、2016年が7/28に梅雨明けだったことを考えると異常に早く、観測史上初の出来事です。
これで春からの生育の早い傾向も続くこととなり、現時点では例年よりも早い収穫が見込まれます。
これ程までに例年と違う気象条件となると、例年通りの対応という訳にはいかず、生産者の経験と感覚が重要となってきます。
何はともあれ新梢管理のピークは乗り越えました。
8月の中旬にはデラウェアの収穫がスタートしま す。
このまま青空が続き、無事収穫を迎えられることを祈ります。
■旨安ワイン(予備軍) P41■
ピエール=オリヴィエ・ボノーム/トゥーレーヌ・ヴァンクゥール・ヴァンキュ・ブラン2017
■ナチュラルワイン P107~108■
フランク・マサール/テラ・アルタ エル・マゴ2014
ジャン・フォワヤール/ボージョレ・アリザリーヌ2016
■ティスティングレヴュー 番外編 P114~118■
アレックス・フォワヤール/ブルイィ2016
ご紹介者:亀屋商店 猪俣光司様
ジャン・マルク・ドレイヤー/ピンク・ポン2016
ご紹介者:ロックス・オフ 若林康史様
■インポーター推薦ワイン P18~31■
ケヴィン・デコンブ モルゴンV.V2015
ル・ブリゾー ラッキー2014
ノエラ・モランタン タンゴ・アトランティコ2015
ノエラ・モランタン L.B.L V.V2015
モス レ・ボンヌ・ブランシュ2015
■ブルゴーニュ P52~53■
シャソルネイ&コサール2016VT
■日本ワイン P99~101■
ドメーヌ・オヤマダ
ドメーヌ・ポンコツ
■ティスティングレヴュー 番外編 P105■
ノエラ・モランタン タンゴ・アトランティコ2015
ご紹介者:亀屋商店 猪俣光司様
4月某日、アルザス・ファッフェンハイムは快晴。
どこまでも広く続く青空と、シュタイネールのコントラストを見つめるジャン・フランソワ&愛犬を切り取った一枚。爽快かつダイナミックで気持ちの良い写真です。
そしてガングランジェ家の人々は、皆この青空のように陽気で大らか♪
雨が少なく、太陽に恵まれた気候が、彼らの朗らかな性格のもとになっているんでしょう。
このシュタイネールは、ガングランジェの畑の中で唯一の「グラン・クリュ」です。
(ワインは近年グラン・クリュ認定が取れていませんが・・)
土壌はカルシット(アラゴナイトを含んだ石灰が結晶化した土壌)と呼ばれ、石灰質土壌に圧力がかかり形成されており、断層のある場所にしか見られません。またアラゴナイトはアルザスではこのシュタイネールにしか存在せず、その特別な土壌形成と南東向き斜面の好立地により、シュタイネールは「グラン・クリュ」に認定されています。
さて今回ヴィンテージの恵みを感じる2015、酸にフィネスのある2016が、サンスフルでリリースです!(今回シュタイネールのリリースはありません)
特筆すべき初リリースの「ゲヴュルツトラミネール・アンフュージョン2015」は、プレス後のツィンコフレのゲヴュルツ(1000L)に、除梗したシュタイネールのゲヴュルツをバケツ2杯分(約10kg)、12ヶ月漬け込んで仕上げています。近年ガングランジェは味わいの風味付けと、ブドウに付着した酵母で醗酵促進させるためこのアンフュージョンの方法を駆使していますが、漬け込むブドウは晩熟品種でエッセンスの元となるゲヴュルツとピノグリが多いようです。ただし組み合わせはその時々であり、今回のゲヴュルツ(ツィンコフレ)+ゲヴュルツ(シュタイネール)はそうないかもしれません。
味わいはマセラシオンで仕込まれたワインよりタンニンは穏やかで丸みがあり、それでいてアロマは高いポテンシャルを秘めています♪(もう少し寝かせることでグンと香る気配がします)
その他、例年より果実感たっぷりのシャンガラ2016(1L)、スモーキーでエピス感と苦味、粘性のあるシルヴァネール2016、濃度のある果実感と、キリッとした酸が特徴のピノブラン2016、エキゾチックで瑞々しい味わいのミュスカ2015がリリースです!
ぜひお見逃しなく☆
サンスフルにシフトしてから、以前に比べ時間を掛けてワインのコンディションを整えること、状態を見極めることがより欠かせなくなりましたが、待った分だけ結果はとてもポジティブです。
「果報は寝てまて」
何せ元が良いので、
今後もじっくり味を整え、美味しさを引き出して行きます!
(P80)フォール・マネルが掲載されております