これは今回初リリースとなるサヴォワの生産者
アドリアン・ダカンの家の目の前から写した景色の写真です。
時刻は夕方をまわりひんやりとした空が薄暗くなり始めるなか、遠くに
くっきりと浮かび上がるベルドンヌ連峰の白い稜線がとても幻想的です。
家のすぐ下は勾配急なヴィエーユ・ヴィーニュのジャケールの畑が広がり、
その真下にある小さな村ポルト・ド・サヴォワとサン・タンドレ湖との
コントラストはまるで絵葉書を見ているようで、思わず景色に心を奪われ
そうになります。
ここはサヴォワでも白で最も有名なApremont(アプルモン)地区に位置し、
1248年に起こったグラニエ山の大規模な土砂崩れにより変形した複雑な地形と、
散乱した純度の高い石灰岩を含む土壌がキレのある高品質なワインを生み出します。
その他、ダカンの所有する畑は全て標高350m~400mと高い位置にあり、
いずれも清涼感のある味わいが大きな特徴です。
とにかく、ウンチクを語らずとも、この壮大な大地からできるワインが
美味しくないはずはありません!
近年温暖化が進むフランスにおいて、酸の涼しいダカンのワインは
これからますます注目される予感がします!
是非お手におとりいただけますように
こちらは22年2月新着のレイナルドのドメーヌの地下カーヴから地上に
つながる階段を下から写した写真です。
ちょうど入り口の扉から見える夕刻の静寂に包まれたダークブルーの空が
とても幻想的で、階段からその先にある希望につながるようです。
地下カーヴは19世紀に作られたもので、冷蔵庫のない当時は多くの家庭に
このようなカーヴがあり、ワインの熟成やチーズ、サラミ、または野菜を
保存する冷暗所として生活には欠かせませんでした。
奥の部屋は、樽を3段重ねて限界なくらい天井が低く、20平米ほどしかない
狭いスペースにまるでアリが巣穴にエサを運ぶように樽が器用に
重ね並べられています。
まるで19世紀にタイムスリップしたような緩やかで静寂な時間が
このカーヴには流れています。
レイナルドは、四季を通して温度差のほとんどないこの地下カーヴで
ワインをまずは一年半ゆっくりと熟成させます。
そして次に、ワインは地上のカーヴにある熟成樽に慎重に移され、
さらに一年、四季の温度を緩やかに感じながら仕上げに入ります。
時代や流行りとはまた違う次元で魅力溢れる唯一無二のレイナルドのワイン、
是非皆様にも楽しんでいただけましたら幸いです
ボジョレーヌーヴォー解禁いたしました!!
2021年ヴィンテージは、久々にヌーヴォーらしいフレッシュで果実味溢れるワインに仕上がりました
ミレジム的には、霜、長雨、病気の蔓延、冷夏とまさに生産者泣かせの年でしたが、
最終的には3 生産者ともブドウの収量の大幅ダウンはあるけれども、お届けするワインに
対してはとても満足している様子です
自然の試練を乗り越えてきましたブドウたち、
チャーミングでありながら逞しい
本年の自然の恵みを、どうぞどうぞお楽しみください!
カリームより 「出来上がったワインは、色合いが明るく、果実味もとてもチャーミングで、
フレッシュな酸が効いたまさに自分好みの味わいに仕上がっている!」
ジャンより「今年は、大変な1年でブドウの収量はみじめなくらい少ないが、
ワインの品質はとても満足している。エレガントかつジューシーな、
まさにボジョレー・ヌーヴォーらしいワインに仕上がっている!」
ケビン&フレッドより「味わいはまさに正真正銘、果実味溢れる
Glouglou(グビグビ飲めるような)ワインに仕上がっている!
収穫から最後の仕込みまでの詳しい様子はこちらからどうぞ♪
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/10/BN2021November.pdf
2021ヴィンテージもどうぞよろしくお願いいたします☆
モンショヴェの引退により、今回のリリースをもって 35 年続いたドメーヌの
幕を下ろすこととなりました。 今まで長くモンショヴェのワインを応援し、
ご愛飲して いただいた皆様、本当にありがとうございました。
まだビオディナミが世に知られていない黎明期の頃、 それも革新を厭う閉鎖的な
ブルゴーニュの土地で、 20 歳の若者ディディエが僅か 0.5ha の畑からスタートさ
せたドメーヌ・ ディディエ・ モンショヴェ。両親との確 執などいくつもの困難を
乗り越えながら、熱い信念に支 えられ、絶えずビオディナミのフロントランナーとして
ブルゴーニュのビオワインの礎を築いてきました。
そんな彼の集大成とも言えるワインが、今回のリリースをもって最後となります。
2021年秋、折しもモンショヴェが引退したこの時期に重ね合わせたように
Bourgone Aujourd hui という雑誌に、「ブルゴーニュのビオディナミを牽引した
5 人のパイオニア」という表題でドミニク・ドゥランやエマニエル・ジブローな どと
並んでディディエ・モンショヴェを再評価する記事が掲載されました。
そんな、ブルゴーニュのビオディナミを代表する偉大な造り手でありながら、
いばることも気取ることもなく、親しみやすく、穏やかな人柄で、 いつも友人のように
我々に接してくれました。彼のつくるワインは、名うての生産者のように話題を
さらうような派手やかさはないですが、彼の人柄の様に、どのワインも実直で後から
心に染み入るような真っ直ぐさがあります。まさに今のヴァン・ナチュール界の
初期の時代を牽引したワインでもあります。
彼の功績を改めて振り返っていただき、彼のフィナーレとなるワインを、
もし手に取っていただけ まし たら幸いです。