写真は松岡氏が今年から管理している、狐原(きつねっぱら)の畑です。
狐原は、住所でいうと勝沼町上岩崎の畑ですが、
道の反対側は下岩崎といった立地。
日川という笛吹川の支流沿いで、はっきりとわかる河岸段丘の一段目にあり、
二段目は民家が多いのですが、この一段目はほとんどがブドウ畑です。
元々勝沼という場所は山から流れる河川によって作られた場所で、
この狐原がのっている河岸段丘もそうやって作られたものだそうです。
勝沼の周りは、北は大菩薩山系、東から南にかけては黒岳をはじめとした
富士・御坂山系の山々が連なります。
それらの山々から流れる河川群によって形成された複合的な扇状地や河 岸段丘が、水はけのよい土地を形成し、
内陸性の気候も相まって果樹栽培に適した地域となっています。
「勝沼」の名前でひとくくりにされることが多いこの土地ですが、
ワイン用ブドウの栽培という観点で観察すると非常に複雑で面白い土地です。
河川によって作られた扇状地と河岸段丘。
東西南北様々な方向を向いた緩斜面。
川からの距離で異なる土壌。
これらの非常に複雑な要素が入り混じったのが勝沼というブドウ産地なのです。
この狐原のブドウはどのキュヴェに入るかは決まっていないようですが、
どんな特徴を持ったブドウなのか、収穫が待ち遠しいです!