写真は7月21日の洗馬の夏季剪定中の1枚です。
梅雨明け前でしたが、雨も無く終始穏やかな天候の中での作業となりました。
夏季剪定は写真のように垂直に伸びた新梢をハサミで切り、
新しい芽と葉の成長を止め栄養分をブドウの実へまわすための摘芯作業で、
洗馬では6月~8月の間に4~5回行われます。
同時にブドウに日が当たるよう摘葉と成長した枝の誘引作業も行われます。
(ちなみに写真の奥に連なる山々は、塩尻市と岡谷市の境にある最高地点約1000mの塩尻峠です)
洗馬の収穫は例年通り10月最終週の予定ですが、まずはその前に山梨です。(もうすでに始まっています!)
今年も最高のフィナーレを迎えられますように!
写真は6月10日のカサかけの様子です。
当日は梅雨入り後、雨の中での作業となりました。
今年の入梅は昨年とほぼ変わらずですが、梅雨明けは昨年より3週間遅い7/21頃の予想となっています。
(昨年が6/29と異例の早さで、今年は例年並みです)
ここまでの天候は例年よりやや涼しい日が多く、雨量はさほど多くないそうですが、
それがべト病発生の好条件となり、わずかですがこの日の作業で葉から実への転移が見受けられました。
その後も梅雨らしい日が続く中、雨による病気の拡大を抑えるカサかけは、ブドウが健全に生育していく過程において欠かせない作業となっています。
また年々雨の降り方が不規則になり、防除のタイミングも難しくなっているようです。
加えて既に3度も雹が降ったようです。
大きな被害は出ていませんが、今後も荒天の懸念がある中、何とか被害最小限で夏季を切り抜けていただけたらと願っています。
なお畑は勝沼町下岩崎大泉に位置する古民家の敷地内30aの甲州で、今年からドメーヌ・ポンコツが管理を行っています。収穫は9月上旬でブドウは「まどぎわ」にブレンドされる予定です。
ドメーヌ・ポンコツが、今年も3月上旬にリリースされます!
今年もリリースアイテムは3種類。
名前は前回と同じですが内容が少しずつ違いますので簡単にご紹介いたします。
(詳細は生産者紹介のページをご確認くださいませ)
おやすみなさい2018
休息というエリアの畑が地主さんへ返還しなければならなくなったため、大幅に生産量減となってしまった・・・新たに塩山の小屋敷というエリアのヴィニフェラが少量入っている。
製法は、先に巨峰系をプレスし発酵させ、そこにヴィニフェラのプレスを合併、残糖分が適切な値となるまで待ち、瓶詰。以降瓶内発酵。味わいは前年よりもほんのり甘口で優しい味わいに仕上がっている。
まどぎわ2018
前回は透明感のあるピュアで伸びやかな白ワインだったのに対し、今回は一転スパイシーで複雑な味わい。発酵中の甲州とデラウェアに、あとから収穫した甲州と少量のソーヴィニヨンブランとシャルドネを房ごと浮かべ、ほのかな MC と醸しのニュアンスを付与し、香り高く仕上げている。
jalopy2018
今年はデラウェアに加えて、ピノグリとプチマンサンを少量使用。製法は、醸し終盤のデラウェアにピノグリを房ごと漬け込み 3 日後にプレス。その際に一緒にプチマンサンも房ごとプレスしている。前年よりもろみの温度を下げることができ、健全な状態で醸しを行うことができた。
ヴィンテージの影響もありふくよかさのある味わいだが、少量しか入っていないヴィニフェラが良く効いていて、冷涼感のある香りと酸があり、今までで一番伸びやかな味わい。
ドメーヌ・ポンコツも今回で4回目のリリース。
松岡氏は新たなチャレンジを続けながらも、着実に前を向いて進んでおります!
是非ご賞味下さいませ♪
写真は全房でタンクへと投入した日向のブドウです。
見てください!このタンクにたっぷり入ったムッチムチのタナ、シラー、ムールヴェードルを!
昨年まで悩まされた実割れも今年は問題なく、品質も高いブドウが過去最大量!
これは結構嬉しい出来事で、収穫中の小山田氏も終始ご機嫌でした♪
しかし感覚的には、収穫期に入って雨もそこそこ降ったような気がするのですが、なぜ今年は割れなかったのでしょうか?
この点については年々改善されてきているようで、きっと表からは見えない地面より下の何かが変わってきているのでしょう。
もともとは固く締まった土だったのが、小山田氏の雑草と共生する農法で自然と耕されて水はけが良くなったのかもしれませんし、
根っこが地下深くまで潜って表面的な水の影響を受けにくくなったのかも知れません。
地面より上の部分が大人になったからといって、ブドウ畑は完成ではないということを改めて学んだ収穫でした。
10月末の洗馬の収穫も小山田氏の笑顔が見られることを祈ります。