普段口数少なく、落ち着いた印象のボノームですが、実は飛び切りの笑顔の持ち主なんです♪
「蔵が美味しく出来上がったよ~!」のスマイルと、
「5月3日に第3子が誕生したよ~!」のビックスマイルを今回いただきました♪♪
(それと村木に久しぶりに再会したよ~のスマイルも!?)
3人目の男の子はガスパール君と名付けられました。
ガスパールは「宝物を守る守護神」の意味があり、名前の優しい響きが気に入り第一候補だったそうですが、産まれたばかりの我が子の優しい顔立ちに「もうガスパール以外は考えられない!」となり、即決定したそうです♪
(またひとつ次回の訪問の楽しみが増えました♪)
ボノーム家は男の子3人になりました。
ぶどう畑とワインが身近にある生活の中、ボノーム家の3兄弟はぶどうと共にすくすくと、たくましく成長して行くことでしょう。ボノーム家のヴィニョロン家業はきっと次世代も安泰です!
さて新型コロナウィルス感染拡大が続いていたフランスも5月11日にロックダウンが解除され、100km圏内の外出は許可されることになりました。まだ第2、3波の警戒状態にありますが、弊社取引先の生産者は皆無事のようで安心しました。
新型コロナの動向もですが、ずっと気になっていたのが遅霜の被害状況。
2月の渡仏時点、ロワールではマイナス気温の日がほぼ無く、また最高気温は15℃を超え、その後も暖冬どころか冬と呼べる日が無い、遅霜リスクが極めて高い危険な状態にありました。これにより多くの生産者が剪定開始を意図的に遅らせ、また芽の数を多く残すなど霜対策を講じていましたが、幸い寒波はなく、無事に温かいまま春を乗り越えられたようです。そして現在、例年の3週間~1ヶ月も速いスピードで成長を続けているようですが、このぶどうの急速な成長に作業が追いつかず、さらにコロナにより人手が確保できないという頭の痛い状況が起こっているようです。ぶどう畑でも一刻も早いコロナの終息が待たれています。
しかしこのまま行けばフランス全土で8月収穫続出ということも起こりえるかもしれません。ポイントは開花時期の気温と天候になるかと思いますが、今後長雨による病気の蔓延や雹が無ければ、収量に恵まれた年になることは間違いないでしょう!
さてボノーム。
蔵の今回リリースの2019年は歴史的な猛暑と日照りに見舞われた年でしたが、開花時期と開花までの気温の推移は2020年とはまったくパターンが異なります。2020年は春が順調でこのまま行けば開花も早いのに対し、2019年は4月の寒波によりブドウの成長は遅れ、開花は例年より遅い6月中旬となりました。しかしその後は日照り続きで、6月と7月の終わりには気温40℃を超す記録的な猛暑にも見舞われることに。この異様な暑さにより、ぶどうの熟度は急速に進むことになりました。ぶどうの熟度と酸度とのバランスを考慮した結果、2019年は開花から収穫までの期間が短い傾向となっているようです。ただ収穫スタッフの調整がつかず、理想より遅いタイミングで収穫をせざる得なかった畑もあるようです。
今回リリースの蔵は白赤ともにアルコール14%あり、近年稀にみるボリュームと凝縮感がありますが、暑さにより途中成長が止まったことで、酸が良い塩梅で残っています!ちなみにボノームのその他のワインも軒並み14%オーバー、ワインによっては15%近くあります。
蔵はその年のブドウの味わいがストレートかつシンプルに感じられるところが何より魅力のワインです♪
暑く熟度のある年の特徴が感じられながらも、ピュアなぶどうの若く生き生きとした果実感は今年も健在です。
今年もぜひ存分にお楽しみください!
その他2018年のペティアン&テュフォー(ヴヴレー)のシュナンがリリースです☆
ペティアンはみずみずしい甘みと酸のある、すっきりした飲み口。
初夏の爽やかな風薫る、緑とレモンイエローを感じるワインでスカッと行きましょう~♪
テュフォーはヴヴレーらしいテュフォー(白亜紀の石灰岩)のシャープで「がつん」とくるミネラル感があり、
旨味も含んだ奥深い味わいです。
今回のボノームのワインは、ヴィンテージと畑の特徴がとても良く分かる美味しさです。
ぜひぜひお試しください~!
写真はアルボワ・ピュピランの名家、ボールナールのダイニングルームの暖炉です。
カーヴ兼住居は1584年建築(なんと築436年!!)ですが、この暖炉はフィリップの祖父の代から使われており、冬の長いジュラにおいて、暖を取ることはもちろん、料理を温める、焼くなど、ボールナール家の生活に欠かせない大事な役割を担っています。
暖炉上部にはブドウと人物の「ボールナール家の家紋」が彫られています。
そこは「キツネ」が欲しいところですが(笑)、ヴィニョロンらしく家紋は「ブドウ」なんですね。
そしてこの暖炉にはフィリップ友人作の仕掛けが施されており、右側の黒い歯車を1回まわすと石の重りでほぼ正確に1分かけて肉がゆっくりひと回りするという優れもの!このローテクとハイテクが融合した「半自動バーベキュー装置付き暖炉」を使って、フィリップが客人をもてなすのがお決まりのパターンとなっています♪
シンプルに時間を掛けて焼き上げるシャロレー牛のコート・ド・ブッフなんかは言うまでもなく絶品で、
一緒に飲むボールナールのトゥルソーやピノノワールは、それはもう格別の美味しさです!!
迎え入れる客人を思い料理を準備し、暖炉に薪をくべ火を灯す。
フィリップのおもてなしには生きた温かさがあり、体だけではなく心まで温まる気持ちになります。
さて、いつも陽気で若々しいフィリップも齢63歳になり、現在はカーヴでのクライアント対応やトニーの代打としてサロンに参加など裏方の仕事が主になっており、表舞台はトニーに一任しています。とはいえ畑作業のヘルプもすれば、醸造のアドバイスもしており、常にトニーを支えボールナールの要所を担っています。今回リリースの2015、2016年あたりはトニーとフィリップの共作となっていますが、それ以降は徐々にトニー主体のワインにシフトしていきます。
ちなみにPhillippe Bornardはここ1~2年前からラベル上はEARL(有限会社) Bornardに変更されておりますが、これまで同様フィリップの畑のブドウで造られるワインはEARL Bornard、トニーの畑はTony BORNARDとして既存のラベルデザインを使用しリリースされる予定です。
またリリースに関しては、ブランドごとではなくワインのポテンシャルやコンディションを見極め決定されるため、今後ボールナール(フィリップ)とトニーが混在してリリースされる可能性もあります。
今回4種類リリースとなります。
ル・ブラン・ド・ラ・ルージュ2016
シャルドネ/アルコール12.9%
SO2無添加、ノンフィルター
2010年以来久々のリリース!
収穫日は10月7日。収量は45hl/haと久々の豊作!
昨今の温暖化により、ブドウの完熟よりも酸の確保の方が難しくなる中、
畑が北向きに位置するブラン・ド・ラ・ルージュは酸が残しやすい貴重な畑。
照りのある果実感とまとまりのある酸、ほのかにスパイシーでビターな印象。
凝縮した旨味とボリュームある芳醇なエキスと長く続く余韻がポテンシャルを物語っている。
ヴィヴィッドで非常に懐が深い♪
ポワン・バール2015
プルサール/アルコール12.9%
SO2無添加、ノンフィルター
2015年は、ブドウが早熟でしっかりと完熟した当たり年!
収穫日は9月14日。収量は33hL/ha。
ブドウを除梗しタンクに入れ、タンクの中に中蓋をかまし果房を常にワインに漬けた状態で30日間マセラシオン!中蓋は抽出を良くするだけでなく、果房のボラティル汚染防止も兼ねている。
果実感はおとなしく、シンプルな飲み口。ボリューム感があり、酸はとても柔らかい。
柿渋やカテキンのような収斂した渋みと、スパイシーさに加えオレンジリキュールのような苦みが広がり、余韻まで長く続く。
ル・ガルド・コー2015
トゥルソー/アルコール12.8%
SO2は樽からスーティラージュ時に20㎎/L添加、ノンフィルター
2015年は、ブドウが早熟でしっかりと完熟した当たり年!
ポテンシャルの高いブドウの全てを引き出すために、ルモンタージュやピジャージュをしっかりと行い、
さらにマセラシオンの期間も45日と長く、長熟を予感させる仕上がり。
透明感と野趣を感じる果実味。アルコールのインパクトの中に、落ち着きのある酸と緻密なタンニンが溶け込んでおり、余韻にスパイス感が続く。デティールが細かく、終始艶やかで色っぽい。
レ・ド・メモワール2016
プルサール/アルコール12.9%
SO2無添加、ノンフィルター
収穫日は9月30日。
2016年は、途中ミルデューの猛威が遭ったにもかかわらず、収量は45hL/haと豊作。
90%は除梗、10%全房ブドウを使用しマセラシオンカルボニックをおこない華やかさを少しだけ加味している。
例年より明るく華やかなフレーバーがあり、落ち着きのある細かい酸と、上品なタンニンが緻密で色気のある構成を作り上げている。ボリュームは控えめ。フィニッシュはみずみずしく伸びやか。
まだフィリップが完全に引退したわけではありませんが、
主体がトニーへと変わり、いよいよボールナール家の世代交代がはじまりました。
フィリップはデビューの2005年VTからブドウの品質とイメージによってワイン造りを柔軟に変化させてきました。
特に赤ワインに関しては、ファーストリリースの抽出感と骨格のある古典的な超熟スタイルからはじまり、みずみずしい果実感が前面に出たマセラシオンカルボニック、ヴィヴィッドなロングマセラシオンと同じ区画であってもブドウのポテンシャルによって造り変え、また熟成もフードル、小樽、ステンレスと使い分けてきました。(近年試みたアンフォラ、クヴェヴリ、ジャーの特性の理解については、今後トニーに委ねられることになりそうです)
これらフィリップが造ったワインがトニーの今後の道しるべとなり、彼を導いてくれることでしょう。
(今までのすべてのワインがフィリップからトニーに対するプレゼントなのかと思えたりもします。元々一緒にボールナールを始める予定でしたから。)
フィリップが造った「テロワールが語りかけるワイン」をトニーが今後どのように表現していくのか
楽しみでなりません♪トニーが生み出す新たなボールナールの世界を今後ぜひご注目ください!
しかし豊作であっても他の産地ほどではなく、また続かないのがジュラの産地です。
特に近年難しくなってきていますが、せめて3年に1度くらいは適正収量がとれることを願ってやみません。
写真は今年2月にフランス・ロワールで行われたワインサロンでのラ・ボエム夫妻の2ショットです♪
このサロンは「レ・アノニム」出展メンバーのベテラン勢が、年々手狭になっているアノニムのスペースを若手に譲るべく企画し、今回初開催となりました。(ベテラン勢は粋です♪)
会場は「レ・ヴィーニュ・ド・ババス」のドメーヌで、出展ヴィニョロン15社の小規模開催となり、
弊社取り扱い生産者はラ・ボエムのみでしたが、完全予約制のサロンでビジターに制限があったため、
他の生産者も含めてワインの試飲だけではなくしっかりコミュニケーションを取ることができました。
近年はビジターの増加により思うような商談ができない中、今回はサロンの醍醐味をあらためて実感。
「サロンはやっぱりこの距離感だよなぁ」と、昔を懐かしみつつ充実した時間となりました。
写真のように奥さんのジュスティーヌは、ラ・ボエムのマダムとしてすっかり馴染み、親しまれています。
1児の母ですが、現在は書類業務からクライアント対応、今回のように試飲会のサポートなど多忙なパトリックを支え、今やドメーヌに欠かせない存在となっています。
ちなみにジュスティーヌのお父様は画家で、頻繁に東京の画廊で個展を開催していることもあって、彼女も度々来日しており、日本にとっても愛着を持っています♪(これは我々にとっても大きなプラスです♪)
さて今回はドメーヌ3種、ネゴス3種、合計6種類リリースとなります。
近年オーヴェルニュにおいても遅霜のリスクが高まりつつありますが、それ以前にオーヴェルニュは通年雨が少なく乾燥しており、また夏季は雹害や雷雨が起こりやすい起伏の激しい天候のため、やはりコンスタントに収量を得ることはとても困難な産地のようです。(加えて鳥やスズキの被害も起こります‥)
ドメーヌは極少量ずつではありますが、久しぶりに3種まとまってリリース♪今後も極少量~少量リリースが予測されますが、ドメーヌはやはり貫禄と華やかさ、そしてエネルギーの集中が別格です!未来に向けて手元で熟成させたくなるような美味しさに、思わずニンマリ顔です☆
なお、今後もドメーヌ(自社ブドウ100%)としてリリースされるのは「ザ・ブラン」「ヴィオレット」「ルル」「カイウー」「ラ・ボエム」のお馴染みのラインナップになるようです。
一方ネゴスはドメーヌの収量不足を補うべく2013年に開始し、これまでも様々なワインを世に送り出してきましたが、近年はジュスティーヌの献身的な業務サポートにより、パトリックの活動がよりスムーズになったことで、年を重ねるごとにワインのレベルが上がってきていると感じています。毎年同じ生産者から買っている訳ではありませんが、今後はある程度パターンを集約し、よりドメーヌ・スタイルに近づけていく構想があるようです。
また今回初リリースされる「Super B(スーパー・ボジョレー!)」や今後リリースされる「サヴォワ」「ロワール」など、企画段階でオーヴェルニュ以外のブドウを使うネゴスについては、Super Bと同じパトリックの友人であるイギリスのアーティストによるラベルデザインでリリースされます。※ボトル画像ご参照ください(左上) https://vinscoeur.co.jp/bottle/
またジュスティーヌのお父様デザインによる「モル」「シムサピ」については、今後も同ラベルを継続していくようです。
独自のセンスで進化を続けるパトリックのワイン。
ラ・ボエムのワインには、飲み手を笑顔に変える魔法のような光が散りばめられています!
揺るぎないドメーヌと技のネゴス。宝箱のようなラ・ボエムのワインをぜひお楽しみください☆
写真はレ・ボンヌ・ブランシュの対岸に位置するアンジュ・ノワール (Anjou Noir)と呼ばれる、黒いシストが剥き出しの岩山です。
アンジュ地方のテロワールには「アンジュ・ノワール」 と「アンジュ・ブラン」の 2 種類 があり、ノルマンディーに水源のあるサルト川(アンジェ北部でロワール川と合流し、その数キロ先でマイエンヌ川と合流しメーヌ川となり、再びロワール川本流に注ぐ)に沿って(左)にアンジュ・ノワール、(右)にアンジュ・ブランの土壌は位置し、またアンジェ市街南部も同様にレイヨン川に沿って、おおまかに左右に分かれています。
アンジュ・ノワールは、母岩が大西洋側アルモリカ山塊のシスト土壌、その中でも火成岩のシストが長い年月をかけ熱と圧力により変成作用を受けた黒色片岩(黒シスト)で構成されているため、 出来上がるワインは骨格のある力強いミネラルが特徴となります。
一方、アンジュ・ブランはソーミュールなどで、パリ盆地最西端の石灰質土壌で構成され、ミネラルの質もアンジュ・ノワー ルに比べると繊細な特徴となります。
モスの畑は全て アンジュ・ノワールに属し、あとは表層の土壌の性質によ って、いくつかのキュヴェに分かれて造られています。
◎レ・ボンヌ・ブランシュ
表層の粘土が浅く、ブドウの根が直ぐに母 岩届くため、出来上がるワインはシストの影響をダイレクトに受けやすい。ワインの特徴としては、粘土がふくよかな果実味、母岩が筋肉質な骨格を与える。暑いミレジムでも、骨格のあるミネラルのおかげで、アルコールの重たさを感じさせない。
◎サヴニエール・アレナ
上記産地から北に10キロ、ロワール川の岸から150mほど、一番標高の高い場所に位置し、父ルネが異なるテロワールを求めて2002年に植樹。他の畑とは表層が大きく異なり、風化してできた砂の風成砂丘土壌で水はけが良い。また表層は1mもない。特徴としてはミネラリーで、砂地がエレガントな果実味、母岩が筋肉質な骨格を与える。
◎ル・ルシュフェール&マリー・べナール
レ・ボンヌ・ブランシュよりも少し高い丘に面した場所にあり、表層は鉄分を多く含んだ粘土質が分厚く、石英(クオーツ)が混じる。ワインの特徴は、粘土がふくよかさ果実味とボリューム、石英がアロマティックな香りや繊細なミネラルを与える。マリー・べナールは樹齢が高く根が深いため、さらにそこに母岩のシストから来る筋肉質な骨格が加わる。
それぞれ柑橘や白い花のニュアンス、丸みのあるテクスチャと鉱物的なストラクチャが特徴となり、近しい構成となっていますが、エキスの集中力と活力にはっきり違いが表れており、とても興味深いです。
ぜひ今回リリースの2018年で味わいの違いを感じてください♪
なお樹齢77年のマリー・ベナールは今回2015年がリリースとなります!
その他今回モス初となるマセラシオンの「オーフェルマルス」、グロローノワール50%、グロローグリ30%、ガメイ20%の今までないタイプの軽快な赤ワイン「ル・グロ」が初リリースです☆
ロゼ泡のムサムセット、シュナン、カベルネの新ヴィンテージもお見逃しなく~!
アニエス&ルネのエスプリ、そして2人が築いた揺るぎないアンジュのテロワールワイン。
それをベースにジョゼフ&シルヴェストルの新たなチャレンジによってモスのワインは変化を遂げています!
新たに植樹したサヴァニャンやネゴスのチャレンジはワインの見識と可能性を広げ、また2021年完成予定の新カーヴでは、ドメーヌワインの質を更に高めるため長期熟成にシフトするなどの構想があるようです。
彼らの新たな感性が更に凝縮された、モスの未来が楽しみでなりません!
ジョゼフ&シルヴェストルによる「新生ドメーヌ・モス」に今後もぜひご注目ください~!
2020年2月に来日するドメーヌ・モスのシルヴェストル(左・次男)、アニエス(中央・母)、ジョゼフ(右・長男)のスリーショットです♪当主ルネはフランスでお留守番ですが、今回の来日では2014年からワイン造りを引き継いだ、2人の息子による現在、そして未来のドメーヌ・モスの魅力にフォーカスしていきます。
ドメーヌ・モスの軌跡
◎ルネ(アニエス)
トゥール市内でバーを兼ねたワインショップ を経営時取引先のワイン生産者に感化され、1993年にショップを閉めてヴィニョロン転⾝を決意!
1994年:アンボ ワーズの栽培醸造学校に通いワイン造りの基礎を学ぶ
※当時教壇に立っていたクリスチャン・ショサールとの交流がはじまる
1995年:学校を卒業し、ポワティエから 30 km北東にあるボセイ・シュール・クレーズ村にあるワイナリーに勤務
1996年:初めて ワインを仕込む
1997年:ブルゴーニュ研修
※フランソワ・ミクルスキ、ドミニク・ドゥラン、フレデリック・コサール等から精⼒的にワインを学ぶ
1999年:ジョー・ピトンが奨めてくれたサン・ランベール・デュ・ラティ村にあるドメーヌを引き取り、
妻のアニエスと2⼈でドメーヌ・モスを設立
2011年:縁が巡り巡ってヴァンクゥール取引開始
◇ルネのワイン造りのコンセプト
・きれいな完熟ブドウの収穫にこだわる(故にポテンシャルが高く、残糖が残りやすい)
・早飲みではなく熟成とともに真価が発揮されるワイン造り
・異なるシュナンブランのテロワールを極限まで引き出す
ルネとの最初の出会いは2003年に行われたピュズラ主催のプライベート試飲会でのこと。
当時からひときわ貫禄があり、チョイ悪・強面の印象で、話し掛けるがやっとな感じでした(笑)ただそれから会うたびに会話を交わすようになっていく中で、彼は決して曲者ではなく、チャーミングで暖かく、繊細な面を持った人柄であることが分かり、ワインは元より彼の人間性に惹かれ、次第にモスのワールドにのめり込んでいきました。出会いから取引に至るまで、今思えば必然的な流れだったように感じています。
ワインも彼らの人柄と同様に、一見すると鋭く力強い印象ですが、懐が深くじわじわ染み入るような味わいがあり、飲むごとに心地よく包まれていくような感覚があります。
◎長男ジョゼフ
1989年生まれ 30歳
2010年:パリのレストランDeux amisの立ち上げを手伝う。同時にモスの手伝いを開始
2014年:チリのワイナリーで研修後、モスの従業員となる
2018年:ドメーヌ・モスを引き続く
※2010年~2014年まで毎年ブルーノ・デュシェンで収穫を手伝う
◎次男シルヴェストル
1991年生まれ 28歳
2009年:高校卒業後にモスの手伝いを開始
2010年:ボーヌの職業高校で醸造栽培を学びながら、2年間シャソルネイで研修
2013年:イギリスのレストランで働いた後、モスの手伝いを再開
2015年:パリのシャトーブリアンで働いた後、モスの従業員となる
2018年:ドメーヌ・モスを引き続く
◇ジョゼフ&シルヴェストルのワイン造りのコンセプト
・ブドウの味わいで収穫日を判断(総じてルネよりも早い)
・ポテンシャルよりもエレガントで辛口な仕上がり
・早くから楽しめるが超熟にも耐えうるワイン
力強くエネルギッシュなワインを造るルネと、ピュアでしなやかなワインを造る息子たち。
現時点では早くから楽しめる気軽なワインになった印象ですが、
今後新カーヴ移転と同時にドメーヌはテロワールを引き出し、従来のピュアな仕上がりを目指しつつも熟成期間を長くすることでダイナミズムを備えたスタイルへとシフトし、一方ネゴスは品種の特徴を活かした造りを行っていくようです。
センスと感度抜群の2人が描くモスの未来が楽しみでなりません♪
なおワインは2月の来日にあわせ9種類リリース(初リリース2種含む)予定となっております。