ケヴィン・デコンブのマルシャン村のブドウ畑です!
ケヴィンのドメーヌから南西に約5キロ。
クリュ・ボジョレーから離れ、小高く入り組んだ丘の急な斜面にケヴィンのマルシャン村の畑はあります。
写真は7月中旬撮影で、地面の所々に褐色の葉が見受けられますが、これは猛暑により焼け落ちた葉ではなく、キャノピーマネージメント(摘葉)によるものです。
歴史的な猛暑となったこの夏であっても、マルシャン村の畑は標高が高いため直射日光の当たる場所でも気温が40℃を超えることはなかったそうです。今年のような猛暑の場合、生産者、地域によっては日差しでブドウが焼けるのを防ぐために、あえて意図的に葉を残すこともありますが、マルシャン村のブドウはむしろ日光を必要としているためヴェレゾンに向けて今年も例年通り摘葉を行っています。
また猛暑期間は夜も気温が下がらず熱帯夜となったようで、それが成長促進に繋がったようです。
春は涼しく遅霜もあり、一転夏は記録的な猛暑となった、まるでジェットコースターのような目まぐるしい天候も落ち着き、またまとまった雨により水不足も解消され、現在は収穫に向けて穏やかに着実に成熟を続けています。8月後半の天気は気温30℃前後、若干の雨予報となっており、3生産者ともベスト・コンディションでの収穫に手応えを感じているようです。
今のところカリームは9月3日前後、ジャンは9月10日前後、そして標高の高いマルシャン村のケヴィンの収穫は9月15日前後の予定となっていますが、ヴェレゾンから起算すると若干遅くなる可能性があります。
2019年ヴィンテージは猛暑が最大のトピックスとなっており、例年ではボジョレー・ヌーヴォーをあまり取り上げないフランスメディアでも「2003年の再来」として報じているようです。
しかしながら実際は2003年のような断続的な猛暑は無く、熟度が特徴の年とは明らかに性質が異なります。
気温の寒暖差、降雨の絶妙なタイミングにより、ブドウはバランスを保ちながら生き生きと成長を続け、
最終的には凝縮感と緻密な酸を併せ持った2010年のようなヴィンテージになると予測しています。
彼らにとっての「グレート・ヴィンテージ」とはワインのディテールの充実や緻密さであり、ポテンシャルとのバランスであり、その点では2003年を上回り、また近年でも随一のヌーヴォーが期待できそうです!
今年も収穫まであと少し。
最高の結果を祈りながら待ちたいと思います☆
【速報をぜひご覧ください】
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08
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2018年のボジョレー・ヌーヴォー情報をお届けいたします
写真は、ドメーヌ・オヤマダ/BOW!の西山デラウェアをプレス機に投入しているシーンです。
ペイザナでは、今年も無事にデラウェアの収穫を迎えることができました。
しかしここまでを振り返ってみると、なんとも変な天候でした。
まず春の高温。これによってその後の生育ステージが全て早くなりました。
スタートの生育が早くても、収穫に向かうにつれ例年のペースに戻っていくのが通常ですが、
今年は発芽、誘引、着色とすべて10日前後早くなっています。
次に雨の降り方。ここ数年では、春先は大して降らず、梅雨入りしても大して降らず、
梅雨後半に雨が少し強く降ってさっさと明け、秋に一番降る、という傾向だったように思います。
ですが今年は、梅雨前に連日雨が降りベト病に対して身構えていたところ、梅雨入りすると全く降らず、あっという間に梅雨明けし、一旦安心したところで強い雨が短いスパンで降るという、防除のタイミングを計るのが難しい降り方でした。
このように天候に振り回された年ですが、ペイザナのデラウェアはほぼ何の問題もない、美しいブドウを収穫することができました。
デラウェアに関しては今年は「良年」と言えるでしょう。
結果として、8月までの雨量は例年よりも少なく、台風の直撃を受けなかったこともあり、
防除回数は例年より少なくすみ、収量も例年通りあって、最も重要な熟度は申し分ありません。
この後の収穫も、例年より前倒しで予定しています。
山梨は9月末の日向ヴィニフェラ赤で最後、全体では洗馬の10月下旬の収穫で全てのブドウを切り終えます。
連続して発生している台風が気がかりですが、あと1ヶ月何事もなく乗り切れば今年はかなり良い品質のブドウが期待できそうです。