写真はカリーム・ヴィオネのサン・テティエンヌ・デ・ズリエール村のブドウ畑です。
カリームは昨年ヌーヴォー向けにドメーヌがあるヴィリエ・モルゴン村から、10キロ南に位置する サン・テティエンヌ・デ・ズリエール村に、平均樹齢 40 年のブドウ畑 1ha を新たに手に入れました。当地は少し傾斜のある砂地土壌で、昨年のような猛暑の年でも果実感は滑らかでエレガントなワインに仕上がる特徴があります。
一方昨年のヌーヴォーにブレンドされたもう一つの畑のランシエは、同様にエレガントな個性を持ちながらも花崗岩に由来する骨格を備えています。
昨年はサン・テティエンヌ・デ・ズリエールが60%、ランシエが40%のブレンドとなりましたが、今年は収量が見込まれるため、カリームの当初のコンセプト通り、ヌーヴォーは生き生きとした果実感のあるサン・テティエンヌ・デ・ズリエールのブドウ100%で仕込み、また深みのあるランシエはボジョレー・ヴィラージュ キュヴェK.Vにブレンドされる予定となっています。
さてここまでのボジョレーはカリーム、ジャン、ケヴィン(フレッド)、3生産者ともに順調そのものです♪
今年の冬は近年の暖冬を上回る異常な暖かさで、冬らしい冷え込みが無いまま春を迎えることになりました。それによりブドウは勢いよく成長したため、例年以上に遅霜のリスクが心配されましたが、神がかり的に回避し、その後適度な雨もありブドウはかつてないほど早いスピードで成長を続けています。
また開花時期も早く短期間で順調に終わり、生産者によって差はありますが、早ければ8月中の収穫も十分考えられます。そして遅霜がなかったため、現時点で豊作が期待されています!
3生産者の収穫予測
〇カリーム・ヴィオネ
収穫予測:8月後半 ※開花から3ヶ月目安
開花:5月20日
〇ジャン・フォワヤール
収穫予測:9月前半 ※房数が多く熟すのに時間がかかると予測
開花:5月22日
〇ケヴィン・デコンブ(フレデリック・コサール)
収穫予測:8月後半~9月前半 ※標高差のあるレーニエ、マルシャンで異なる
開花:レーニエ 5月25日、マルシャン6月6日前後
【ヴィンテージ速報をぜひご覧ください】
https://vinscoeur.co.jp/wp/wp-content/uploads/2020/07/7ed2e58416b2aa1161bb9228f5778d67.pdf
7月中旬現在、カリームの畑は目立った病気もなく、少しオイディウムがある程度のようです。日中は暑く、朝晩は涼しく寒暖差があり、まさにパーフェクトな天候が続いているようです!
収穫まであと1ヶ月余り。
降雨と雹に警戒しつつ、2020年のワインが希望に満ち溢れたヴィンテージであることを願っています!
ブドウ畑の明るいニュースは一筋の光となり、勇気を与えてくれます。
生まれ行くワインを愛でる喜びを、忘れられない感動を、今年もぜひ楽しみにお待ちください!