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  • 今月の1枚(フランス/スペイン)
  • 2018.05.17
  • 《アルザス》JFと愛犬とシュタイネールと青空と
  • 4月某日、アルザス・ファッフェンハイムは快晴。

    どこまでも広く続く青空と、シュタイネールのコントラストを見つめるジャン・フランソワ&愛犬を切り取った一枚。爽快かつダイナミックで気持ちの良い写真です。

     

    そしてガングランジェ家の人々は、皆この青空のように陽気で大らか♪

    雨が少なく、太陽に恵まれた気候が、彼らの朗らかな性格のもとになっているんでしょう。

     

    このシュタイネールは、ガングランジェの畑の中で唯一の「グラン・クリュ」です。

    (ワインは近年グラン・クリュ認定が取れていませんが・・)

     

    土壌はカルシット(アラゴナイトを含んだ石灰が結晶化した土壌)と呼ばれ、石灰質土壌に圧力がかかり形成されており、断層のある場所にしか見られません。またアラゴナイトはアルザスではこのシュタイネールにしか存在せず、その特別な土壌形成と南東向き斜面の好立地により、シュタイネールは「グラン・クリュ」に認定されています。

     

    さて今回ヴィンテージの恵みを感じる2015、酸にフィネスのある2016が、サンスフルでリリースです!(今回シュタイネールのリリースはありません)

     

    特筆すべき初リリースの「ゲヴュルツトラミネール・アンフュージョン2015」は、プレス後のツィンコフレのゲヴュルツ(1000L)に、除梗したシュタイネールのゲヴュルツをバケツ2杯分(約10kg)、12ヶ月漬け込んで仕上げています。近年ガングランジェは味わいの風味付けと、ブドウに付着した酵母で醗酵促進させるためこのアンフュージョンの方法を駆使していますが、漬け込むブドウは晩熟品種でエッセンスの元となるゲヴュルツとピノグリが多いようです。ただし組み合わせはその時々であり、今回のゲヴュルツ(ツィンコフレ)+ゲヴュルツ(シュタイネール)はそうないかもしれません。

     

    味わいはマセラシオンで仕込まれたワインよりタンニンは穏やかで丸みがあり、それでいてアロマは高いポテンシャルを秘めています♪(もう少し寝かせることでグンと香る気配がします)

     

    その他、例年より果実感たっぷりのシャンガラ2016(1L)、スモーキーでエピス感と苦味、粘性のあるシルヴァネール2016、濃度のある果実感と、キリッとした酸が特徴のピノブラン2016、エキゾチックで瑞々しい味わいのミュスカ2015がリリースです!

     

    ぜひお見逃しなく☆

     

    サンスフルにシフトしてから、以前に比べ時間を掛けてワインのコンディションを整えること、状態を見極めることがより欠かせなくなりましたが、待った分だけ結果はとてもポジティブです。

     

    「果報は寝てまて」

     

    何せ元が良いので、

    今後もじっくり味を整え、美味しさを引き出して行きます!

  • 今月の1枚(日本)
  • 2018.05.17
  • Domaine Ponkotsu(ドメーヌ・ポンコツ)狐原 甲州&デラウェア
  •  

     

    写真は松岡氏が今年から管理している、狐原(きつねっぱら)の畑です。

     

    狐原は、住所でいうと勝沼町上岩崎の畑ですが、
    道の反対側は下岩崎といった立地。

     

    日川という笛吹川の支流沿いで、はっきりとわかる河岸段丘の一段目にあり、
    二段目は民家が多いのですが、この一段目はほとんどがブドウ畑です。

     

    元々勝沼という場所は山から流れる河川によって作られた場所で、
    この狐原がのっている河岸段丘もそうやって作られたものだそうです。

     

    勝沼の周りは、北は大菩薩山系、東から南にかけては黒岳をはじめとした
    富士・御坂山系の山々が連なります。

     

    それらの山々から流れる河川群によって形成された複合的な扇状地や河 岸段丘が、水はけのよい土地を形成し、

    内陸性の気候も相まって果樹栽培に適した地域となっています。

     

    「勝沼」の名前でひとくくりにされることが多いこの土地ですが、
    ワイン用ブドウの栽培という観点で観察すると非常に複雑で面白い土地です。

     

    河川によって作られた扇状地と河岸段丘。
    東西南北様々な方向を向いた緩斜面。
    川からの距離で異なる土壌。

     

    これらの非常に複雑な要素が入り混じったのが勝沼というブドウ産地なのです。

     

    この狐原のブドウはどのキュヴェに入るかは決まっていないようですが、

     

     

    どんな特徴を持ったブドウなのか、収穫が待ち遠しいです!

  • 今月の1枚(フランス/スペイン)
  • 2018.04.18
  • 《ブルゴーニュ》 シャソルネイ&コサール 2016年リリース!
  • ドメーヌ・ド・シャソルネイ&ネゴシアン・フレデリックコサールの新ヴィンテージ、「2016年」がやってまいりました!

     

    一般的に2016年の評価は、「酸が穏やかでボリュームが豊かな2015年に似ている」とされています。しかしフレッドは「ブドウが晩熟でフェノールがしっかりと熟した2008年、エネルギッシュで芳醇な2012年、果実感が豊かな2015年の3ヴィンテージの特徴を併せ持ったハイバランスな年」と評価しています。

     

    白は豊かな果実のエキスに溢れつつ、やわらかさがありながら、しっかりドライな印象で、ここ近年の中でもハツラツとした酸のインパクトが強く、また端正で目の詰まった酒質に仕上がっています。小ぶりながら鋭さのあるミネラリティが、ワインに緊張感を与え、このミネラリティを軸に熟成することで、更なるスケールに辿りつくだろうと期待が膨らみます。

     

    赤はタンニンの量が控えめで、ややスマートな印象。しかしながらアルコールのボリュームとふくよかな果実味があり、現段階でのタンニンと果実感のまとまりは見事です。数ヵ月後の早い段階から、果実の開きとともにエレガンスに磨きがかかり、染み入るような優しいエキスはよりしなやかさを増し、より品格を備えていくことでしょう。

     

    白も赤も揃って秀逸な出来栄えです。

     

    しかしながら収量にかんしては4月25~27日にコート・ド・ボーヌを中心に大規模な遅霜の被害により、特にドメーヌは深刻な低収量の年となってしまいました。

     

    が、しかし! 2016年はフレッドがこれまで温めていた新たなプロジェクト発動のタイミングであったことが幸いし、各本数は少ないもの、ワインの種類は例年とほぼ変わっていません。

     

    【ロングマセラシオン】

    特注タンクで8ヶ月のロングマセラシオンを施した「サンロマン白」、「サンロマン赤」、そしてオークセイ・デュレス赤、サヴィニー・レ・ボーヌ、HCBのブドウで仕込まれた「ブドー」、ネゴスはローヌの白ブドウの同様に仕込まれた「ズィ・ズィ・フレッド」、そして「サヴァニャン」と、一挙に5種類リリース♪

     

    (長期間還元状態であったため、ワインが整い開くまでにはだいぶ時間が掛かりそうです・・)

     

    【ジュラのネゴス】

    すべてステンレスタンク熟成。

     

    サヴァニャンについては前述のロングマセラシオンとマセラシオンなしで仕込まれたワインの2種あります。その他にみずみずしいシャルドネと美しいピノノワールもあります!いずれもフレッドイズムが感じられる仕上がりです!

     

    【復活の・・】

    ペティアン・ナチュレルの「ラ・シャソルナード」がアリゴテ100%で復活!

    前半はとてもエキゾチックに香り立ち、後半はアリゴテの勢いのある酸が感じられます☆

    ダイナミズムを秘めた魅惑のブルゴーニュ2016年と、

    フレッド初挑戦のワインの数々に、ぜひぜひご期待くださいませ!

    必見!フレッドによる2016年ヴィンテージ紹介ビデオ

  • 今月の1枚(フランス/スペイン)
  • 2018.03.22
  • 《コニャック》 エリザベス2017(白)1Lが初リリース!!
  • 「ジュ・ド・レザン・ガゼイフィエ」でお馴染みの、コニャック地方のドメーヌ・エリザベスから、気軽で美味しい、嬉しすぎる1Lの白ワインが初リリースです!!

     

    【フランスの近年の生産状況】
    ここ数年、フランスは遅霜や激しい雹の甚大な被害により、ブドウの収量がとれず、大変厳しいリリース状況になっています。

     

    特に弊社が主力で扱うロワールのヴァンナチュールの白(ミュスカデ、アンジュ、トゥーレーヌ)においては、例年の半分、もしくはそれ以上の低収量が続き、在庫が枯渇し、またワイン原価の高騰は避けられない状況です。

     

    【エリザベス2017(白)1L誕生秘話】
    インポーターとしては、日頃から皆さまに美味しいワインをお届けしたい一心であり、現在の白ワイン不足の打開策として「新たな可能性を秘めた産地」を模索する中、未開の地であるコニャックの産地に目を向けました。

     

    既にぶどうジュースで取引のあるエリザベスは所有畑も大きく、白ブドウも豊富。しかし当首のブルーノはこれまでヴァンナチュールを造ったことがないどころか、きちんと飲んだことすらなかったようですが、村木が持参したドゥーテールの味わいから、ヴァンナチュールの思想や造り方に興味を示し、次第に関心は大きくなっていくなか、弊社と幾度となく話し合い、サンプル試飲を繰り返し、お互いに思考を巡らせて今回の初リリースに至りました。

     

    エリザベスはコニャック地方で11代続く、50haの畑(80年代からいち早くビオ農法を実践。現在は100%ビオ農法)を持つ名家で、彼ぐらいの規模と、これまでの歩みを考えれば、「アンチ・ヴァンナチュール」でも不思議はないのですが、持ち前の探究心と、何より美味しいワインを造りたいという情熱に導かれ、彼はヴァンナチュールの入り口に辿り着きました。

     

    ※先日のロワールのサロンでもコニャックのユニブランを買いブドウでリリースしている生産者がいました。今後注目産地になっていくかもしれません。

     

    【ワインの特徴】

    コニャックを蒸留する前のワインをマロラクティック醗酵をさせ、SO2無添加、ノンフィルターで仕上げています。(2017年は醗酵が早かったため、ノンフィルターではあるもののにごりや澱はきれいに取り除かれ、クリアな仕上がりです)

     

    非常に豊かな酸と特有の渋みを持つユニブランの個性と、ヴェルメンティーノとモンティの香ばしい苦みが特徴です。バナナ、金柑の砂糖漬け、ジャスミンティーやべっこう飴、ヨーグルト、ヨード、干草のような芳香とカテキンのようなミネラリティ、ウイスキーや麦芽に通ずるニュアンスが感じられます。

     

    pH2.98いう驚異的な酸度の高さで、マロラクティック発酵を経ても溌溂とした酸があるため、開栓後、色はやや琥珀色に変化していくものの、ワインの味わいに酸化のニュアンスは見受けられず、気軽なワインながら1週間ほどは美味しさが持続するのは嬉しい限りです♪

     

    【主体となるユニブラン】

    樹齢40年のセレクション・マサール。

     

    シャラント県のユニブランは一般的にブドウ自体のアロマが少なく、コニャックに適したニュートラルな品種で、ヴェルメンティーノのようなまったりとした味わいと、シャスラのような鋭い酸を持ち合わせています。

     

    味わいがニュートラルゆえ、マロラクティック発酵の残り香がひねたようなニュアンスを与えますが、実際これは酸化ではなくユニブランのマロラクティック醗酵後の特徴のようです。

     

    【更なる美味しさを目指して・・】

    今回の初リリースはまだ途上段階にあり、生産者と更に美味しさを追求していこうと話しています。例えば品種構成を変えたり、少しマセラシオンをしたり、硫酸を少量添加してマロを止めたり、ブランデーを足して醗酵をさせず低アルコールのピノーデシャラントのイメージで・・などなど。ラベルも名前も瓶もキャップも、年月を掛けてクオリティを高めていきたいと思っています。

     

    皆さまに「流石!」と言っていただけるような、チャレンジをこれからも続けていきますので、これからもジュース共々ぜひご注目くださいませ!

     

    お待たせしておりました、ぶどうジュース(白・赤)2017年も絶賛リリース中です♪

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